冷凍した揚げ物って
衣の色で出来た!と思っても
揚げてみるとまだ中身が冷たかったり、
中身が爆発してしまったりと
難しいですよね。
そこで今回は
冷凍のフライやてんぷらを揚げるときのコツや
ポイントとなる油の温度について
お伝えしていきたいと思います。
冷凍の揚げ物を上手に揚げるコツは?
冷凍の揚げ物って
衣の色から判断して揚がった!と思っても
実はまだ中身が冷たかったり
外が焦げてしまったりという失敗が起きやすいんですよね。
でもせっかく作った揚げ物
美味しく失敗なく揚げたいですよね。
そこで冷凍ものを揚げるときのコツを
一緒に見ていきましょう。
少量ずつ揚げる
一度冷凍した揚げ物は解凍はせず
凍ったままの状態で油に入れます。
そのため沢山の揚げ物を一度に揚げようとすると
油の温度が下がりやすいんです。
そこで大きいものなら3個くらいと
鍋に余裕がある個数で
何回かに分けて揚げるようにしましょう。
こうすることで、鍋中の油の温度変化が少なくなるので
旨みが逃げにくくなります。
油の温度は低すぎない!高すぎない
揚げ物の難しい点の一つなんですが、
冷凍ものだと常温のものより
更に気をつけたいのが油の温度調節です。
油の温度が低すぎると
揚げ物の中身がパンクする原因や
ベチャっとした仕上がりになってしまいますし、
逆に高すぎてしまうと
外側だけ焦げてしまい、中身は冷たいままになってしまうからです。
そこで冷凍の揚げ物をあげるときは
170-180℃の温度でじっくりと揚げていくようにしましょう。
揚げ物を鍋に入れてしばらくは触らない
パン粉部分の衣が固まる前に
菜箸などで場所をちょっとずらそうと
触れてしまうと衣が剥がれたり
崩れたりしてしまいます。
そのため揚げ物を油の中に入れて
気泡が少なくなり落ち着くまでは
つついたり、触ったりしないようにしましょう。
この3点が冷凍の揚げ物を揚げるときに
気をつけたいポイントなのですが、
この方法だと油はフライが浸るくらい必要なんですよ。
そこでもし揚げ焼きのような感じで
少量の油で揚げ物をして油を節約したいと
思っているのであれば、
先に揚げ物を鍋やフライパンに並べて
油を揚げ物の半分くらい入れ
火をつけて油を熱しながら揚げていく方法の方がベターです。
揚げ物全体は油には浸ってませんが、
徐々に油の温度が上昇していくにつれて
揚げ物が自然と解凍されていくので
中身が冷たいままということもないです。
もし油を節約して冷凍ものを揚げるときは
この方法を試してみてくださいね。
揚げ物を揚げる油の適正温度って?
冷凍の揚げ物をあげるときは
特に油の温度が大事とお伝えしましたが、
実は揚げ物って何を揚げるかによって
適切と言われている油の温度が違うんです。
150-160℃と低めの温度が適温なもの
低めの温度で揚げるとよいと言われているものが
ししとうやピーマンなど緑色の色を綺麗に出したい野菜や
さつまいもやレンコンなど中まで火が通りにくい野菜です。
160-170℃の中温が適温なもの
野菜のてんぷらやから揚げ・竜田揚げなど
170-180℃の高温が適温なもの
とんかつ・魚介のフライやてんぷらなど
火が通りやすい食材や
中心まで火を通さなくてもいい食材などは
高温で短時間で揚げる方が美味しく仕上がります。
このように食材によって
油の温度を変えてあげると
より美味しく仕上げられるのですが、
揚げる油の温度が低温か高温かのポイントは
火の通りが悪いもの・中までしっかり火を通したいもの = 低温
長時間加熱すると固くなったり・表面をカリっとさせたいもの = 高温
と覚えておくと覚えやすいかな?と思います。
揚げ物の油の温度の測り方は?
揚げ物がうまく揚がるかどうかのキーは
油の温度設定だということが
分かってきたと思うのですが、
どうやって油の温度を測ったら良いのか
測り方を紹介しておきますね。
まず鍋の中の油の温度を測る前に
絶対してほいいことがあるんです。
それが菜箸で油を鍋の底からよくかき混ぜること!
油の温度は鍋底と上部で差が出来てしまっていることもあるので、
鍋の中の油の温度を均一にするためにも
混ぜること忘れないでくださいね。
では、温度の測り方を見ていきましょう。
パン粉で測る
定番ですが、フライを揚げるときは
パン粉をひとつまみして鍋の中に落として
油の温度を確認していきます。
パン粉がどのようになったら
油が何度くらいなのかというと
・底まで沈んでなかなか浮いてこない⇒150℃くらい
・底まで沈んでゆっくり浮いてくる ⇒160℃くらい
・真ん中あたりまで沈んでゆっくり浮いてくる⇒170℃くらい
・真ん中あたりまで沈んですぐに浮いてくる ⇒180℃くらい
です。
ポイントはどのくらいパン粉が沈んだか?と
パン粉が鍋から浮いてくるスピードです。
ただパン粉を落とした時に
ジャっと音がしすぐにキツネ色にパン粉が色づく状態のときは
油の温度が高温過ぎますので
一旦火を弱めて油の温度を下げるようにしてくださいね。
菜箸で測る
菜箸でも油の温度を測ることができるのですが、
この場合は菜箸を鍋のそこ近くまで入れます。
菜箸を入れた時の変化ですが
・全く気泡が出ない⇒140℃以下
・静かに気泡が出てくる⇒160℃くらい
・細かい気泡が絶え間なく出てくる⇒170-180℃
・大きめの気泡が勢いよく出る⇒180℃以上
といった具合で、油の温度を測っていきます。
菜箸で油の温度を測るときに
見るポイントは気泡の大きさと出てくるスピードです。
水で測る
油に水?
と思われるかもしれませんが
水を一滴鍋に落とすことで
油の温度を測ることも出来ます。
水を一滴落とした時に
どのような変化が油の温度によって
・すぐにバチバチ弾けない⇒160℃以下
・ジュっと音がして油は飛び散らないがバチバチ弾ける⇒180℃近い状態
・ジュっと音がすることもなく、即バチバチ飛び散る⇒190℃近い高温で焦げてしまう状態
のような反応があります。
パン粉や菜箸はどちらかというと目で見て確認しますが、
水は目と耳を使って確認する感じです。
色々と油の温度を測る方法がありますが、
ご自身が使いやすく
油の温度が判断しやすいと感じるものを
お使いになったらよいかと思います。
さいごに
冷凍の揚げ物を失敗せずに揚げるコツは
170-180℃でじっくり時間を掛けて
少量ずつ揚げていくことです。
揚げ物は時間が掛かるので
一気に揚げてしまいたい気持ちは分かりますが
鍋中の油の温度が下がると
せっかくの揚げ物が爆発してしまうことがあるので
少しずつ数回に分けて
時間を掛けて揚げるようにしましょう。