もうすぐ七夕に季節がやってきますね。
七夕と言えば、織姫と彦星が1年に1度だけ出会える日…
子ども頃は笹の葉に七夕飾りを作ってぶら下げたり、短冊に願い事を書いて過ごしましたね。
そんな七夕。
大人になった今でも、七夕と聞くとなんだかワクワクしてしまいます。
そこで昔から伝わる季節行事や風習を、未来を担う子どもたちにも伝えていけたらな~と思い、今年は今まで以上に七夕を楽しもう!と思っていろいろ調べてみるとなぜか「そうめん」の文字があちらこちらに…
「七夕にそうめん?」
正直、七夕にそうめんなんて今まで聞いたこともなかった無知な私…
「これではいけない!」と思い調べてみると、七夕に行事食は「そうめん」だったのです。
この知識を自分の中に留めておくのはもったいない!と言うことで、この場をお借りして七夕の行事食についてご紹介させてください。
七夕にそうめんを食べるのはなぜ?
まずは、七夕の行事食がなぜそうめんなのかという、基本的なところからお話ししていきましょう。
七夕は長い歴史を持つ中国から、奈良時代に日本に伝わりました。
中国では古代から「7月7日に策餅(さくべい)を食べると、1年無病息災で過ごせる」という言い伝えがありました。
というのも、古代中国の帝の子が7月7日に熱病で命を失ったんです。
そしてその後、熱病が流行し「帝の子どもが霊鬼となって熱病をはやらせている」と言われ始めました。
そこで、生前帝の子どもが大好きだった「策餅」をお供えして祀ると熱病が鎮まったため、それ以降7月7日に策餅を食べると1年元気に過ごせるという言い伝えが生まれました。
ちなみに、「策餅」は小麦粉料理で、日本に伝わった当時は「麦餅」であったようですが、時代とともに「そうめん」に移り変わっていったようです。
つまり、七夕の風習が日本に伝わるのと同時に、7月7日に策餅を食べる風習も伝わり、「七夕の7月7日にそうめんを食べると1年無病息災で過ごせる」ということから七夕の行事食になったようです。
七夕の風習が日本に伝わったのは奈良時代のこと。
と言うことは…今から1,200年も前から「七夕にそうめんを食べる」という風習が伝えられてきたなんて凄いですよね。
最近は食品メーカーなどが、販売促進のために様々な行事食が生み出されていますが、七夕の行事食であるそうめんは、まぎれもなく古くから言い伝えられてきた風習の一つなのです。
無病息災を願う以外にも、織物や裁縫の上達を願うという理由もあります。
日本には昔、「棚機津女(たなばたなつめ)」という、お祓い行事として水辺で機織り機をおいて神様のために機織りを行い、秋の豊作を願っていました。
その行事に中国女性から伝わった「乞巧奠(きこうでん)」という針仕事の上達を願う行事とが合わさったことが七夕の由来ともいわれます。
針仕事には欠かせない「糸」
そうめんをこの糸に見立てたという話もあります。
また、七夕と言えば「天の川」
この天の川に見立てたという話もありますが、これは後付けな感じもしますね。
ただそうめんの中に色付きなものが数本混ざっていることがあるじゃないですか?!
実はこれは、七夕飾りの「五色の短冊」と一緒と言われているんです。
ちなみに短冊の五色は陰陽五行説の五色で、厄除けの意味が込められています。
子どもが喜んで探したくなる、この色付きそうめんには「厄除け」というちゃんとした意味があったのですね。
これで子供から「七夕になんでそうめん?!」と言われても、子供にしっかりとお伝えできるのではないでしょうか。
七夕の行事食 そうめん以外にもあるの?
七夕の行事食が「そうめん」である理由は理解していただけたでしょうか。
しかし、せっかくの季節行事なのでそうめんだけではちょっと味気ない…なんて思ってしまいますよね。
子どもが楽しみにしている1日だからこそ、子どもが喜ぶメニューも用意してあげたいですね。
そこでそうめんにプラスして子どもが喜ぶメニューもご紹介していきますね♪
よかったら参考にしてみてくださいヽ(´▽`)/
〇ちらし寿司
出典:https://cookpad.com/recipe/4614731
ちらし寿司は桃の節句や、端午の節句など季節の節目を飾る行事にはふさわしいメニューです。
錦糸卵で真ん中に天の川を作り、星形に切り抜いた人参やハム、チーズなどを両側に散らせれば七夕風ちらし寿司の完成です。
ここでちょっと豆知識!
ちらし寿司の具に良く使われている「れんこん」「エビ」「豆」にはそれぞれに願いが込められているのを知っていますか?
- 「れんこん」は、将来の見通しが良くなるように…
- 「エビ」は、腰が曲がるまで長生きできるように…
- 豆」は、健康にマメに働き、マメな生活が出来るように…
こういった願いが込められているからこそ、季節の節目をお祝いする節句にはぴったりなメニューと言うことが納得できますね。
〇ゼリー
出典:https://cookpad.com/recipe/3961791
七夕ご飯のデザートにはやはりゼリー。
キラキラした感じが、七夕感を引き立ててくれます。
市販のゼリーを出すだけではもったいないので、一口サイズに切ったゼリーに星形に抜いた果物を入れてみたり、炭酸を注いでフルーツポンチみたいにしたりするのもおすすめです。
ゼリーに炭酸を注ぐと、炭酸の泡がゼリーにたくさんついて、さらにキラキラ感アップしますよ~。「七夕の行事食はそうめん」と言うことを子どもたちに伝えつつも、子どもの好きなもので食卓を飾ってあげられたらいいですね。
上記で紹介した以外にもそうめんの七夕アレンジはいろいろ。
そこで七夕に夫も子供も喜ぶ七夕ごはんやオシャレにそうめんを盛るコツなどをまとめてみました♪
⇒七夕ごはんメニュー子供や夫も喜ぶ献立アイデア
⇒七夕にそうめん!!盛り付けをオシャレに可愛くするコツやアイデア
よかったら読んでみてくださいね(^^♪
まとめ
いかがでしたか?
知っているようでなかなか奥の深い七夕の行事食。
古くから伝わる節句や風習の由来を知るとこれからの未来にも残していかなければならないことなんだなと実感しますね。
両親やおじいちゃん、おばあちゃんが私たちに教えてくれた大切な節句のお祝いや、昔ながらの風習を次世代に伝えていくのは私たちの役目です。
これから先の未来、100年後たっても200年たっても今と同じように七夕の風習が残っていたら素敵ですね。
ライター:りょう